2017/02/21 Shares

「おもてなし講座」で林修先生から教わった「おもてなしのこころ」とは

2017年2月16日札幌市主催の「おもてなし講座」に参加しました。

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1500人収容の会場わくわくホリデーホールですが、申込みは4000人以上あったそうで満席です。

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1時間目基調講演「おもてなしのこころ」 講師:林 修先生

基調講演は「いつやるか。今でしょ!」でおなじみの、東進ハイスクール 東進衛星予備校 現代文講師の林修先生です。

国内各地を訪問して公開授業を行う林先生ならではの視点から、おもてなしについてのお話がありました。

 

「もてなす」という言葉の語源

もてなすという言葉の語源は、「なす」という言葉からきています。処置するとか対応するということ。もては接頭語です。つまり、相手がきたらどう対応するかということです。

漢字で表すとしたら、饗応の「饗」これがもてなすということ。

この字の由来成り立ちは、ご馳走を真ん中に2人が向き合って座っている。食器に食べ物があってふたがしてある。食べ物をはさんだ2人、そういうところからきているそうです。そしてこの字は郷土の郷という字です。郷土の食べ物でもてなすということです。本州方面では北海道物産展はとんでもない行列ができるとのこと。でもこちらは毎日が北海道物産展。非常に有利だというお話でした。

おもてなしは、物・事・人の3面から考える

物には自然のものと人工のものがあります。

たとえば晴れた日の新幹線では、あらゆるところからみんなが富士山を写真に撮るそうです。これは自然が用意してくれたもの。

人工のものでいうと、札幌なら「時計台」。「三大がっかり」のひとつにあげられていますが、みんな見に行く。がっかりを楽しみにしていく。だからあのままにしておくのがいいそうです。がっかりを楽しめるところは国内でも非常に貴重なんだとか。私自身はそんなにがっかりでもないと思うのですが。

町おこしなどにはいろいろな考え方があって、新たなイベントを立ち上げて人を呼ぼうとしているところも多いようですが、成功しているのはほんの一部だそう。新しいイベントを立ち上げてそれを続けていくというのはなかなか難しいそうです。だとすればたとえば先日終了した札幌の雪まつりなどのようにすでに評価を得ているものを、よりブラッシュアップして人がまた来たくなるようにしていくということが大切ということでした。。

また情報の伝達ということも大切。現代では若い人と年配の人では情報の伝達方法は違っていて、若い人は今新聞はとっていません。ネットを中心とした不定形なものになっています。情報を送るほうが、どういう形で情報を伝えていくかということを考えなおさなければならない。みんながより情報の伝え方に頭を使わなければならない時代になっているということでした。

おもてなしについてこれだけは頭においてほしいというお話がありました。絶対に自己満足ではだめで相手基準ということです。

林先生は全国各地を公開授業で訪れることがあるそうですが、駅でお出迎えされることがあります。ですが林先生自身はこういうのは好きではないとのこと。だいたい予定の電車に乗らないそうです。勝手に早く行ったりするのだそうです。授業が終わったあとも高級料理店での食事会ではなく、自分で調べていくところを探したい。先生はこういうタイプなので、放っておいてくれるのが一番のおもてなしなのだとか。でもお出迎えがないと怒る講師もいるのが現実だということでした。

だから相手をよくみて、相手がしてほしいことをしてあげる。これがおもてなしなのだということです。予備校の教師はこういう能力を、日々の授業で培っているそうです。学生がつまらないと思っているようだったら、その話はすぐやめる。この普段のコミュニケーションというものが、おもてなしがうまくいくかどうかの基本になります。

親しい人間関係でのコミュニケーションがきちんとできない人が、とつぜん来たお客さんのおもてなしをうまくできるかというとそうはいきません。おもてなしをするということは、普段知らないお客様を迎えることになる。普段の居心地のいい仲間とはまた違った、相手中心のコミュニケーションを意識しなければなりません。

普段の日常生活から相手を観察することで、はじめて会う他者であってもこの人がしてほしいことは何なのかと考える、そういう振る舞い方につながっていきます。相手に合わせて相手を満足させるコミュニケーションを普段から培っておく。それがおもてなしの根本になるというお話でした。

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2時間目 みんなで語ろう「おもてなしパネルディスカッション」

札幌ならではの「おもてなし」とは何か。

パネリスト:林 修氏 鮨処いちい女将井出美香氏 秋元札幌市長 司会 リポーター 石井雅子氏

〈札幌の魅力とは何か〉

井出氏:日ごろ海外の方やいろいろな観光客の方に、カウンターで対面しながらお話をしています。札幌は食の宝庫で、まず水がきれいという話をします。すしやは魚を扱いますので、水がきれいな北海道だからこそすしの文化が発達したというお話をします。わたしたち飲食店やお店にいる人たちは北海道、日本の窓口だと思っています。言葉はわからないときもありますが、身振り、手振り、笑顔でコミュニケーションをとります。

林氏:札幌はとにかく食のレベルが高い。とくに魚。そこに水がからんでいるということを今日あらたに教えていただきました。もてなすということは郷土の食と書いてもてなすですから、まさにおかみさんのやっていることがもてなすということの本質だと思います。

秋元市長:札幌の水は雪がからんでいます。日常生活においては雪はたいへんなものですが、山の雪が春になって溶けて5月くらいまで冷たい。自然のダムになっています。

〈普段からどんなおもてなしをされているのでしょうか〉

井出氏:今はほとんどの方がスマホを持っていますので、Google翻訳などを利用して会話したりもします。写真を撮ってあげるようにもしています。お客様が食べているところを何枚も撮ってあげる。自然に笑顔が出るまでとってあげます。自分が食べているところの写真はなかなか撮れないので。

林氏:予備校の話をすると、とにかく生徒がそっぽを向くと終わりなのでこの説明がいいんじゃないかと思っても、このレベルの学生には無理だと思ったら絶対にしません。打ち合わせなどでも自分が言いたいことをいうのではなく、じっと観察してその人が言ってほしいことを言う。おもてなしでも同じことが言えるのではないかと思います。

秋元市長:自分の街のこととか、意外知らないいことも多い。まずは自分たちのことを知って、知っていることを誰かに伝える。そういう気持ちを札幌市民が全員持つと、観光客の方も増えるのではないでしょうか。

〈わたしたちに何ができるでしょうか〉

井出氏:私の場合はブログを書いています。日々観光などのことを少しずつブログに書いています。今はみなさんスマホを持っているので、事前に調べて来る。林先生のお話にもあったように、おしつけがましくするのではなく、聞かれたときに答えられるのが一番いい。たとえばししゃもの次期には「これはむかわというところで採れたんですよ」という話をすると、「じゃあ来年はむかわに行って食べてみようかな。」という話になったりする。北海道全体が食の宝庫なので、札幌が北海道のおいしいものの情報発信の場になっているという思いでいます。

林氏:この人は求めているのかいないのか、見極めるのは難しいこと。普段やっていないことをするのは無理です。日常が大切だと思います。北海道はいろいろなものがそろっていてあと足りないものがあるとすれば、皆さんの理解。何をきかれても答えられるようにドンと構える。そうすると皆さん自身の生活自体が楽しくなり、それが楽しいおもてなしにつながります。

秋元市長:言葉の違いがあっても笑顔というのは共通のもの。まず笑顔で接するという気持ちを持ちたい。札幌のよさなどいろいろないいものを楽しんで笑顔で暮らしていくといのが、一番のもてなしではないかと思います。

これから海外のお客様はどんどん増えます。雪は暮らすにはけっこうたいへんですが、その雪を売りにしてまずみなさんにて楽しんでいただけるようにするのが一番のおもてなし。そういう街にしていきたいと思います。

〈それでは林先生、このおもてなしをわたしたち一人一人が、いつ始めればいいのでしょうか?〉

林氏:「今でしょ!」

という林先生の言葉で、パネルディスカッションは終了しました。

 

サッポロスマイルPR大使 ジンギスカンのジンくんも来ていました。

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SAPPORO魅力美術展では、札幌の観光スポットの模型がありました。

 

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札幌のイベントについての説明もありました。

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おもてなしカフェでは、ドリンクやスイーツのサービスがありました。

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海外の観光客の方が増えているというのは、札幌駅などを歩いていても感じます。自分の住む街のことを知る大切さをあらためて感じた講座となりました。